酒の苦さよ 〜新相馬ぶし

 

酒の苦さよ〜新相馬ぶし〜

 

作詞 山崎正
編曲 山口俊郎

 

 

アー
酒の苦さが心にしみてヨ
恋のいたでが 増すばかり
増すばかり

 

アー
酔えば切なく瞼の裏にヨ
残るおもかげ 何としよう
何としょう

 

アー
泣いた涙でうすめた酒にヨ
恋の苦を かみしめる
かみしめる

 

アー
みんな夢だと 諦めながらヨ
酔えぬお酒で 泣きあかす
泣きあかす

 

 

歌メモ

 

 

この歌が一番最初に三橋さんが歌った歌です
新相馬ぶしが歌謡曲の中にはいっています

 

 

 

三橋美智也著の歌ひとすじにの中にこのことが書いてあります

 

「(キングレコードの掛川さんは、私が民謡協会いた頃から私の歌を聞いてくださった方だし私たちの新民謡運動には理解をもっていて下さる方でした。掛川さんは私のキングレコードでの
デビュー曲として「新相馬ぶし」による「酒の苦さよ」を渡してくださいました。

 

 

 

作詞は山崎正先生、作曲は山口俊郎先生です。私の思い出多いデビュー曲を作曲してくださった
山口先生は後に私が現在のような地歩を築く大きな原因となった「女船頭唄」を私のため
に作曲して下さった方です。思えば山口先生と私とは不思議な縁によって繋がれているのでしょう

 

 

 

それは忘れもしません。 昭和28年9月25日のことでした。私にとってはレコード吹き込みは
実に十年ぶりのことなのです。同級の友達は前日、盛んに私を激励してくれました。
「おとっつあん、一丁やってこいよ」「あがるんじゃねえぞ」「大丈夫だよ、おれがあがるもんかい」
私は笑ってそういいましたが、果たして忠告通りデビュー盤だというので、すっかりコチコチに
なってしまっていたのです。

 

 

 

本番をしらせるブザーがなると、それが死の宣告でもあるかのように喉がカラカラにかわいてきます。
前奏があって歌い出すと、すっかり声がうわずっています。表面ではよいところをみせてやろうと度胸の
よさそうな顔をしていますが、どうしても体がガクガクふるえてとめることができません。
やっと何回か本番をくりかえしてOKがでました。体はすっかり汗ばんでいました

 

 

 

新人のデビューだというのでわざわざ立ち会ってくれた清水文芸部長が「いい声じゃないか。船頭小唄をモダンにしたようなっものでも歌わせたいね」とそばの人に言っているのを耳にした私は顔がすっかり真っ赤になってしまいました。
これは名古屋方面では好評で一万枚をうったそうです。

 

 

 

 

 

参考文献
三橋美智也 歌ひとすじに

 

 

 

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アー
はーーぁーーぁぁぁぁぁぁぁぁーー

 

 

酒の苦さが心にしみてヨ
さけのぉにぃがぁさぁがぁ こころにぃぃぃしみてぇ よぉぉぉー

 

 

 

恋のいたでが  増すばかり
こぃのいたでがぁぁぁ まぁすばぁかりぃ

 

 

 

増すばかり
ますばぁかりぃーー